あなたの部署の上司が突然会社を辞めたらあなたはどう思いますか?
係長クラスまで出世した人が会社を辞めるなんて珍しいと思う人も多いでしょう。
係長がそんな簡単に退職して良いの?と思うかもしれません。
しかし、係長のような中間管理職が退職することに問題は全くありません。
私が働いていた職場の係長が会社を退職した事例を紹介します。
管理職だから会社を辞めないと言うことはありません。
係長だろうが、部長だろうが理由さえあれば会社を辞めるのは特別なことでは無いことを理解しましょう。
もしも中間管理職で会社を辞めたく仕方がないと言う人は下記の記事も参考にしてみて下さい。
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即日退職は可能です【注意点と即日退職が認められる条件と2つの事例を紹介】
いくつかの条件がありますが、法律上問題なく退職届を提出した当日に退職する事は可能です。 あなたが「即日退職したい」と思っているという事は、少なからず今の会社で働くのが辛いと …
中間管理職が退職することに問題はありません
係長が会社を退職するなんて。。と思う人もいます。
しかし、労働者には退職を選択する権利があるので全く問題ありません。
中間管理職の雇用形態は一般社員と変わらない
役員や取締役となると、一般社員とは雇用形態が異なる為、退職方法や責任が変わってきます。
しかし、中間管理職の雇用契約は一般社員と同じです。
退職を選ぶことは自由ですし、会社が退職を引き止めることも出来ません。
民法でも退職についての明記があります。
いくら使用者が退職を認めないと言っても、法律では、労働者が退職届を提出するなど退職の申し入れをすれば、原則としてその後2週間経過した時点で労働契約は終了することとなります(民法627)。そのため、会社の就業規則などで、この期間を大幅に伸ばすよう規定や上記の期間を超える場合にも会社の許可を条件とするような規定が設けられていたとしても、そのような規定は無効とされることとなります。 厚労省HPより引用 https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/study/roudousya_taisyoku.html
中間管理職でも退職は可能だと言うことを理解しておくべきポイントになります。
係長の退職事例を紹介します【中間管理職でも退職して問題ありません】
係長Kさんがどのような方だったのか紹介します。
退職時は38歳で、今の会社の事業が始まってすぐに入社した人です。
中地入社で入社8年で係長になりました。
係長に昇進前の仕事の評判は、正直あまり良くはありませんでしたが発言力がある人でした。
自分の意見をしっかりと伝えることが出来ると言う良い面があります。
しかし、発言力が強すぎて部下にもキツイことを言うこともあり、部下からは少し恐れられる存在でした。
係長に昇格した理由【中間管理職にどうやって出世するのか?】
Kさんが係長昇格した理由は、発言力が他の人よりも長けていたことです。
さすがに発言力だけで係長にはなれませんが、もう一つ理由がありました。
会社の管理職に空きがあり、消去法でKさんが選ばれたと言うのがもう一つの理由です。
- 強い発言力を持っていた
- 管理職の席に空きがあった
係長になるほどの強い発言力【中間管理職には発言力が必要】
係長になれるほどの発言力と言うと、どれほどのものか気になると思います。
しかし、良くも悪くも自分が思ったことをすぐ口に出してしまう人でした。
知識や根拠に基づいた発言では無くても、自分が正しいと思えば、誰に対しても物怖じはしませんでした。
多方面に顔を利かせているという一面もあり、影響力も持っている人でした。
あまり内容の無いことでもまわりが反論しなければ、リーダーシップが有るように捕らえることが評価されていました。
発言力が強すぎるあまり、部下からは恐れられる上司になっていたようです。
中間管理職の椅子の空きがあった
私の働いている会社は、創業してから5年目までは、親会社から出向して来た社員が管理職に就いていました。
親会社の出向期間が終わりを迎えると管理職には空席ができます。
空席を穴埋めする形でKさんは係長になりました。
係長昇格の話には裏話があります。 Kさんが係長にあがろうとしたタイミングで他の部署も3人程係長への昇格がありました。
しかし、実際はKさんのみ、他の3人よりも半年遅れて係長に就任しました。
空席があれば能力が不足していても中間管理に出世のチャンスがある
Kさんの部下が係長になることを会社に反対したのです。
会社側が反対意見を受け入れたので、昇格が見送りになりました。
しかし結果的に半年後には無事に係長に就任することが出来ました。
Kさんの入社前の経歴
中途採用で入社するまでは、自動車の板金屋で働いていたようです。
自動車の板金屋は一般的な会社員よりも給料が少ないそうですが、自分が好きな仕事で将来は自分で店を持ちたいと思っていたそうです。
しかし、結婚や家族が増えるに連れて、夢を諦めて会社で働くほうが理想的な生活が出来ると判断して今の会社に入社したそうです。
彼の自動車の板金スキルは非常に高度なものだったようです。
板金の実力を競う大会で受賞するほどの腕前だったそうです。
塗装の腕前も高く、高級外車のディーラーにも認められるほどのスキルを身に付けていたようでした。
それほどのスキルを身に付けていたのであれば、給料の良い板金屋に転職するか、独立すれば充分な給料を貰えていたのではないかと思います。
係長が仕事を辞めた理由【中間管理職の退職理由事例】
辞めた理由は2つあるらしいですが、今の時代背景を絵に書いたような辞め方で正直驚きました。
簡単に説明すると、今やっている仕事よりもやりたいことを仕事にしたいので、副業で収入を増やし、給料が低くてもやりたい仕事に転職するということでした。
- 副業の輸入転売が上手くいっている
- 知り合いの仕事先で一緒に働くため
副業の輸入転売が上手くいっている
Kさんは副業を行っていたようで、副業での収入だけでも充分生活できるようになったので、転職して好きなことを仕事にしたいと言う理由が一つ目の理由です。
世の中では2018年は副業元年だと言われています。
私自身も副業に興味があり、その話しを聞いて正直驚きました。
副業が世の中で流行していることは知っていましたが、実際にそんなに稼いでいると言う話しをリアルで聞いたのは初めてだったからです。
世の中は、給料が高くても辛い仕事を続けるよりも、自分の思うペースで生活できるなら安い給料でも構わないと言う傾向があると言うのを耳にしていました。
これからの時代は中間管理職も副業をスタートするべき
しかし、副業収入を考えた上で、自由な生き方を選ぶと言うのは身近な人では初めてだったので、時代の流れを肌で感じることが出来ました。
副業にも色々な手段がありますが、Kさんは輸入ビジネスをしていたそうです。
輸入ビジネスは儲かるという話も聞きますがリスクもあります。
もちろん英語がわからなければ出来ない仕事でしょうし、英会話スクールに通って身に付けられる英語スキルでは輸入ビジネスは難しいです。
輸入ビジネスは、海外とのやりとりになるので、トラブルも多いようです。
頼んだものが輸送中に壊れていたり、手続きの不足や、商品に不具合があった場合は、個人で解決するのは難しくなります。
国外で時差があると、連絡が取れるまで時間がかかることも多く、不具合があっても泣き寝入りすることになります。
知り合いの車屋で一緒に働くため
もともとは自分で板金屋の店を構えたいと言う夢が諦めきれていないようでした。
副業が上手くいき、金銭的に余裕が出来たので元々やりたかった仕事に戻りたくなったそうです。
しかし副業がうまくいっているからと言って、自営業の友人に雇ってもらうのはなかなかリスクがあると思います。
一人で行う自営業であれば、全てが自分の責任なので副業が上手くいっているのであればいいと思うのですが、 知り合いの元で働くと言うのは、友人が上司になるのですから、経営判断を鈍らせることに繋がるのでは無いかと勝手に余計な心配をしてしまいます。
小さな会社で働いたり、自営業を開業するリスクとして、退職金、健康保険、年金などの将来的な不安要素があります。
係長が退職したことによるの職場への影響【中間管理職が退職する職場への影響】
会社の係長が辞めたと聞くと大事のように聞こえますが、社内では大きな波風はたっていません。
正直言ってKさんの上司である部長が、Kさんのことをあまり良く思っていなかったと言うこともあります。
会社の上司もも引き止めることはしなかったようでした。
会社組織と言うものは、一人抜けても大きく困ると言うことが無いと言うのは以前の記事でもお伝えしていますが、係長と言うポジションの人でも同様でした。
中間管理職の一人が退職したくらいでは会社に影響なし
これはなかなか面白い結果だったと私は思います。
係長が今までやっていた監督業務は、他の誰かが行っているのでしょうから、業務を担当することになった方は大変かも知れません。
しかし、組織として見ると係長が抜けたことによって、業務が滞ることはありませんでした。
それが会社組織と言うものなので当たり前なのでしょうが、私は以前の会社で勤めていたとき、『自分が会社を辞めたら会社は危機的状況に陥る』と完全に勘違いしていました。
私のような考えをして退職を踏みとどまっている人もいると思いますが、会社は一人抜けても変わりません。
一時的に、業務を補う人は大変になるかもしれませんが、職場に対する大きな変化はありません。
実際に係長と言うポジションの人が退職しても大きな変化がなかったのですから、退職について思いつめている方は、心配せずに自分の思う道を選択すべきだと思います。
係長になった後に転職することはメリットがある
係長にもなると会社を辞めにくいとも思うかもしれませんが、辞めるメリットもあります。
中間管理職として仕事をバリバリやってきた人は、転職時に大きく評価されます。
マネジメント経験を活かした転職ができれば、年収アップも可能です。
- 管理職経験が評価される
- マネジメントを経験活かして転職先の幅が広がる
- 管理職として転職することで年収アップを狙える
転職にはリスクがあるので、メリットだけではありません。
デメリットもあります。 デメリットの大きな部分は、思い描いていたものと違うということです。
- 転職後に思っていた仕事と違う仕事に担当させられる
- 転職先の方がストレスを多く感じる
- 見知らぬ部下を扱いにくい
- 今まで経験したスキルを活かして仕事が出来ない
転職にデメリットがあるのは事実ですが、このデメリットは係長からの転職ではなくても当てはまります。
会社の情報を良く知っておくことでリスクは回避できます。
係長を辞めたいと思っているのならば、まずは転職活動を始めてみることをお勧めします。 下記の記事に転職方法をまとめているので参考にしてみて下さい。
【まとめ】中間管理職の退職で考えさせられたこと
『自分は人よりも仕事ができるから辞めたら皆が困るはず』、『自分が辞めると周りに今まで自分が抱えていた仕事が分散されるので迷惑をかけてしまう』と思っていても実際はそんなに残された人が困ることは有りません。
会社組織は正常にまわります。少しだけ残念な情報かもしれませんがそれが事実です。
働き蟻の法則と言うのを知っていますか? 働き蟻は全員が真面目に働いているわけではないのです。
普通の蟻、働かない蟻が一定の割合で存在するのです。
仮に出来る蟻だけを集めてもやがて元の20:60:20になり、働かない蟻だけ集めても同じ割合に戻ると言う実験データがあるそうです。
あなたが抜けた穴は、他の人が成長することで補ってくれます。
もちろん少なからず困ることはあるのでしょうが、残った人たちの【組織】で解決することが出来ます。
係長と言うポジションが辞めても組織全体としては、問題なく会社は稼働しているのですから、一般社員が辞めても組織のノーダメージと言えます。
仕事を辞めたいと思ってなかなか辞められない方、強引な引止めに合っている方にこそ、この働き蟻の法則を知って頂きたいです。
自分の力では会社を辞めることが不安な人のために退職代行サービスと言うものが存在します。
私はブラック企業を強引に辞めることが出来ましたが、退職するまでは『本当にこの会社を辞めることができるのだろうか?』と思っていました。
当時の私と同じ思いをしている人はまだいるのではないかと思い、退職代行サービスと言うものを紹介します。
ブラック企業で勤務している人にしかわからない感覚だと思いますが、ブラック企業では会社を辞めることはとても難しいことなのです。
私自身が会社を辞める際にこのサービスがあれば是非とも使用したかったです。
退職代行サービスとは退職する際に、会社と退職希望者の仲介をしてくれるサービスです。
上司も、働き手も多様化している現代社会らしいサービスだと思います。
本来は、自分で上司に退職の意思を伝えて会社を退職する手続きを行うのですが、会社を辞めることを強引に引き止めるケースが圧倒的に多いです。
私自身も、退職届けを突き返された経験があります。(詳しくはこちらで紹介しています) 退職代行サービスを利用するに当たり、退職代行費として5万を払わなくてはなりません。
それでも退職交渉をする時間と精神的負担を考えたらかなり安いです。
私がブラック企業を辞める際は『ボーナス全額返しても良いから辞めさせてほしい』と言ったこともありました。
ボーナス全額に比べれば安いものだと思います。(実際に返すことはありませんでした。)
退職代行サービスはガーディアンがお勧めです。
ガーディアンは労働組合法人が運営しています。
労働組合は会社と対等に争うことが出来る団体ですので、安心して退職代行をお願いできます。
退職の意思を自分で伝えても上司がわかってくれないときの本当の最終手段があると言うことをわかっているだけでも心強いですよね。
ブラック企業を退職するときに、私のように悩む必要がなくなったというのはとても羨ましい限りです。
会社を辞める際に、会社とのトラブルになることを恐れる人も多いですが、そのようなトラブル解決にも仲介に入ってもらえます。
『会社が損害賠償を払えと言ってくる』『契約違反だ』などと言って会社を辞めさせないブラック企業が存在する今の時代では本当に心強いサービスだと思います。