未経験でも、設計から転職する場合は【ものづくり】に関わる仕事をする場合は良い条件での転職が可能です。
未経験でも設計業務で身に付けた経験は活かせると言うことです。
経験者だとしても大手企業の転職はかなりタイミングが良くない限り、求人を見つけるだけでも一苦労です。
そこでオススメするキャリアプランは、一度経験を積んだ上で大手企業に再転職という手段です。
- 未経験可の設計へ求人に応募する
- 2~3年の設計実務経験を積む
- 経験を活かして大手企業へ転職する
中小企業で経験を積む
中小企業であれば、未経験でも設計を募集していることも有ります。
しかし、中小企業の設計と言うとブラックが多いのも事実ですので、注意しましょう。
働き方改革と世間では言っていますが、中小企業では労務時間を管理しきれていないこともあります。
ブラック企業に転職しないためには、ポイントが2つあります。
- 転職エージェントにホワイト企業を紹介してもら
- 転職前に企業情報を集める
- 面接でブラックな働き方はしたくないことを伝える
転職エージェントに『ホワイト企業じゃないと応募しない』とはっきり伝えることで、ブラック企業に入社するリスクは低下します。
希望を伝えることで、転職エージェントは信頼できる求人を紹介してくれるようになります。
転職エージェントは転職後にすぐ退職されるとエージェントとしての信用問題につながる為、理想に合う求人をしっかり紹介してくれます。
転職エージェントを利用しながら、自分でも企業情報を集めれば、さらにブラック企業に入社するリスクは下がります。
仕上げは、採用面接時に『残業で夜遅くまで毎日仕事をするのは無理』とはっきり言いましょう。
ブラック企業であれば間違いなく不採用になるので、入社してから気付いたと言うことは避けられます。
ホワイト企業であれば、あまり残業をしたくないことを伝えても、合否には影響はありません。
経験を積みたければ派遣を選ぶのも良い
自分が未経験で応募したい業界がが経験者募集のみと言う場合は、一度派遣会社で設計を経験するのもいい選択です。
派遣業者の設計をしている知人がいるのですが、派遣業者の設計テキストは未経験にもわかりやすく書かれています。
一般的な中小企業に入社して設計を担当しても名ばかりのOJTで、明確な教育プランが無いまま自力で仕事を覚えていくしか有りません。
しかし、派遣会社の設計テキストを見ながらであれば、スピーディに確実なスキルが身に付きます。
派遣会社のもう一つのメリットは、残業時間がしっかり管理されていることです。
派遣先でムダに残業させられるということはまず有りえませんので、派遣だと安心して働けると言うメリットがあります。
設計に転職したいと言うかたは、こちらの記事も読んでもらえると参考になるかと思います。
未経験の転職には転職エージェントを使ったほうが確実に有利です。
経験したことの無い業務や職種に転職すると、ミスマッチになる可能性があります。
ミスマッチを防ぐため、転職エージェントから転職情報を聞いておく必要があります。
派遣で経験を積んでから転職をするのもいいですが、未経験で転職するには、転職エージェントのサポートがあったほうがスムーズに転職活動をすることが出来ます。
設計業務はブラックなのか?
設計をおススメしませんと言うわけではありません。
しかし、設計の様な技術的な仕事はブラックな一面を持っています。
基本的に設計者の業務はかなり多いです。業務のストレスや、上司や客先等の人間関係でもストレスを感じることが多いです。
設計ってずっと座っているし楽なんじゃないか?と思う方は想像とは全く違います。
楽をしたいから設計やりたいと思う方は辞めておいたほうがいいです。
しかし、設計はブラックだからこそ【やりがい】【達成感】【多彩なスキル】を得ることが出来ます。
この3つに共通することは苦労しなければ手に入らないものです。
簡単には手に入らないものだからこそ、設計と言う仕事はなかなか手放したくない職種の一つです。
私は前職で樹脂金型の設計を5年従事していましたが、5年間で多くの経験を積むことが出来ました。
その反面、設計と言うブラック業務に従事したせいで失うものも多くありました。
そんな私の経験から設計者になりたいと言う方と、設計者を辞めたいと言う方に向けてアドバイスをしたいとおもいます。
金型設計業務の一連の流れを紹介します。
金型設計業務は沢山の業務をこなす必要があります。
どのような業務をこなしていかなければならないかを紹介します。
- 設計案件受注
- 仕様打ち合わせ
- 設計
- 設計仕様の承認を得る
- 作図、製図
- 検図
- 出図
- 金型組み立て立会い
- 金型試作立会い
- 金型まとめ(試作問題解決)
- 納品
設計業務といっても、このように様々な業務を行う必要があるので設計と言う仕事は総合力が必要になります。
設計業務は何が一番辛いか?
設計業務は苦労が多いと冒頭でも紹介しましたが、私の経験した設計業務の苦い思い出と共に待ち受ける苦難を紹介します。
客先の一言で今までの仕事をやり直し
設計業務全て終わっていたとしても、客先からの仕様変更があれば対応しなければなりません。
プロジェクトが前半であれば仕様変更があっても難なく対応できますが、後半になればなるほど対応に終われる時間がかなり変わります。
特に複雑なものを設計する場合で、時間がかかったものに仕様変更が入ると絶望します。
しかも図面が全て完了してから客先から変更連絡が入るとかなり厄介です、
設計した図面を元に製作に入っている段階で使用変更の連絡が合った場合は一度製作を全てストップさせる手間があります。
客先の連絡一つで自分の業務が予定が音をたてて崩れていく音が聞こえます。
これが設計がブラックと呼ばれる理由の一つです。
仕様変更時の追加費用については、事前の契約内容次第になります。
最悪の場合は追加費用が貰えないまま莫大な修正を行わなければならないこともあるです。
客先の意思決定を待たなければならない
設計業務の中では、設計仕様の摺り合わせ、設計仕様の承認、設計中に生まれた確認事項などで客先とコミュニケーションが必要です。
各段階において客先からの回答を貰えないと先に進めないことが多々有ります。
客先からの回答が来ないと、そこで足止めに合います。
客先なのでなかなかあおることも出来ず、ただ回答を待つだけしか出来ません。
納期は近くなるほど、この待ちに対するストレスがかなり大きくなります。
私の経験では、客先から金曜日の20時ごろに『仕様変更するが内容が決まっていないので回答を待って欲しい』と連絡があり、会議が終わるまで待って欲しいと言われて23時まで客先から連絡が来ないと言うことが有りました。
言わなくてもわかる方もいらっしゃるかもしれませんが、この連絡が有ったせいで土日の休みは潰れてしまいました。
そもそもお客さんがブラックな働き方をしているので、設計者も自動的に早く帰るのが困難になります。
管理しなければならない業務が多すぎる
会社によって業務区分が違うと思いますが、私が設計をやっていたときは、かなりの業務を管理していました。
- 技術営業
- 新規案件設計
- 外注管理
- 部門の設計計画の立案、修正
- 加工治具設計
- 量産金型の問題解決
- 納期調整
これだけの業務を抱えていたので、自分の設計案件が順調に進んでいても他の業務でトラブルが発生すると自分の設計案件が全く進まなくなります。
特に日中の時間帯は、技術営業としての客先対応や、外注管理業務、生産現場でのトラブル対応や、部門全体の設計業務の進捗管理などでほぼ終わります。
日が暮れるころから自分の設計案件が始まるので、私の就業時間は夜中の3時ということも珍しく有りませんでした。
設計業務の何にやりがいを感じるか?
設計はつらいことだけが全てでは有りません。当然ですが、仕事として面白い、楽しいと思える瞬間があります。
自分が設計したものが完成してカタチになった瞬間は感動!
この感動は段々慣れと共に薄れていきますが、自分の設計した図面から【製品】が生まれる瞬間は感動しました。
あくまで設計をしただけであって、【製品】をつくるのは現場の職人技があってこそなんでしょうが父親として子供の誕生に立ち会うのと似たような感覚が味わえます。
設計案件を受注から【製品】が完成するには、いくつものハードルが有ります。
最初のうちはこのハードルを一つ一つ飛び越えていくのにとても労力が要ります。
しかし、このハードルを一つ一つしっかり越えてきたからこそ、仕様通りの【製品】を生むことが出来るのです。
自分のアウトプットが目に見えると言うのはとてもやりがいを感じることができ、達成感を得ることが出来ます。
この【製品】が出来上がるまでに苦労すればするほど、ストレスや疲労も増しますが、達成感も数倍に膨れ上がります。
不具合を抱えつつも良品を生産できた瞬間
どのジャンルの設計でも設計内容に対しての不具合が発生し、設計者として問題解決を迫られることがあります。
樹脂成型金型では、最終的に金型を使用して樹脂成型を行い、【製品】を仕様通りに生産できるようにしなければなりません。
樹脂金型は、最初に生み出される【製品】は仕様を満たしていないことがほとんで、仕様を満たす為に修正が必要になります。
この作業を【型まとめ】と呼ばれているのですが、不具合内容をピックアップし、何度もトライ&エラーを繰り返す必要があります。
この【型まとめ】で数日間会社に缶詰めになり、トライ&エラーを繰り返してやっとの思いで仕様を満たせたときは言葉にならない気持ちになります。
余談では有りますが、【下町ロケット】と言うドラマが私は大好きで毎週録画してみていました。
ドラマの中で、製品評価が成功した瞬間に社員が歓喜に沸くシーンがあります。
実際に製品が出来るときに私があんなに歓喜をあげることはしませんでしたが、心のなかでは静かに歓喜をあげていました。
【下町ロケット】でも、製品が出来上がるまで会社に泊り込んだり、夜遅くまで残業する描写が多かったので、共感するところが多く、リアリティを感じることができるドラマでした。
お客様の感謝の言葉
やはり人間ですので仕事に対して感謝の言葉を言ってもらえると、とても良い気持ちになります。
お客様に認めてもらうことは自身にもつながりますし、次の仕事の仕事の活力にもなります。
もちろんお客様から感謝の言葉を頂くには、ただ仕様を満たすだけではなく、プラスアルファの付加価値も必要になります。
- 細まめに状況連絡をいれて顧客に安心感を与える
- 不具合連絡を隠さず伝えて、具体的な対策を行い結果を出す
- 求められた仕様よりもワンランク上の品質を目指す
設計からの転職は何が活かせるのか?
設計経験者というのは転職市場でもかなり重宝されます。もちろん設計から設計にも転職できますし、キャリアチェンジをしても、設計で身に付けたスキルは様々な業種に活かすことができます。
- 思考力
- コミュニケーション力
- 問題解決能力
- マネジメント力
これだけ身に付いているのですから、営業、製造、プログラマーなど仕事に対して未経験でも仕事の考え方や、スキルを活かすことができます。
ここで私の転職経験談をお話しさせていただきます。
私は経験者募集の設備管理業務の求人に応募して採用されて今の仕事をしています。
未経験だったのに採用されたのには理由があります。
入社後の上司が面接官だったのですが、上司から未経験でも採用した理由を聞きました。
- 設計をやっていたと言うことで、考える力、問題解決能力を評価した
- 客先や外注とのコミュニケーション能力を活かして設備メーカーとの打ち合わせも難無くできると判断した
- 設計をやっていたということはものづくりについても理解があると評価した
設計はブラックな仕事で、労力、ストレスが多く大変だが、多様なスキルが身に付くので転職時に有利な職業と言えます。
これから転職活動を始める人にオススメする転職サービスを紹介します。
担当者がつく転職エージェントや、自分で求人を探す転職サイトの2パターンあります。
自分に合った転職方法を選ぶことで納得出来る転職活動が進められるようになります。
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